madajimaとの会話

たまたまここを訪れてくれた方を一笑い吹かせるために、赤の他人との「どうでもいい会話」や自分の「どうでもいい思考」を載せています。

madajimaの海外 シドニー編 その3 - ボンダイ

今回は無事に鳥にぶつからずにバス停に着き、オススメされていたボンダイビーチに向かいました。

色んなことが起きて疲れてしまったので、バスに乗ってからすぐに眠りに落ちてしまいました。

もちろん、何も盗まれないように、リュックをガシッと抱きしめるようにしていました。


ガッツリと深く寝てしまった感覚がしたので、目が覚めた後、「やべ、もしかして寝過ごした?」と反射的に不安になり、外の景色を見て確かめました。

すると、ビーチが見えました。

すると、眠ってリフレッシュした頭から、ドーパミンがガンガン出ているのが分かりました。

う・・・。

うわ・・・。

美しい・・・。

緑の芝生、白の砂浜、青の海。

その、絶妙の並び。

これだわ。

これが、目的地のボンダイビーチだわ。

すっげ。

正直、ビーチで感動するなんて思いませんでした。

たかがビーチ、されどビーチ。ビーチなんて全部同じだと思っていました。

でも、このビーチは違います。

今までこんな綺麗なビーチは見たことがありませんでした。


どのバス停で降りたら良いか分かりませんでしたが、とあるバス停でたくさん人が降りていたため、その後についていき、それからビーチに近付きました。

道路では、多くの人が歩いて、にぎわっています。

芝生のところでたくさん若者が寝そべっています。

芝生と砂浜の間の通路では、サーフィンボードを担いでいる人たちがいます。

砂浜では、まだ寒いからか、みんな服を着て潮風を楽しんでいます。

へえ。

シドニー市民は、週末はこういうところで時間を過ごすんだな。

そのシドニー市民気分を味わっているような、良い気分になりました。

そんな良い気分のまま、シドニー市民っぽく芝生でちょっと寝そべった後、崖に沿って歩くことにしました。

崖の上の狭い一本道を、多くの人が歩きながら景色を楽しんでいたので、その流れについていく感じでした。

すると、海により近づいたからか、波が強く崖を打ちつける音がよく聞こえてきました。

その度に見える白い水しぶきが、いちいち綺麗でした。

また、波風だけでえぐれている崖を見て、自然の強さみたいなものを感じました。

そういう、東京にいては見ることができない自然にいちいち感動しながら、事あるごとに立ち止まって、写真をパシャパシャ撮っていました。

すげえ、すげえ、と顔が言葉を発しそうでした。

そこは、一切シドニー市民っぽくなく、バカな観光客そのものだったでしょう。


そんな中、二人の男女が、僕の近くを常に歩いていました。

黒髪に髭と丸メガネが似合った西欧人と、緑っぽい長い髪の東欧人でした。

「僕の近くを常に歩く」を説明すると、僕は歩くのが速いので、その男女を追い抜くんですが、僕がいちいち立ち止まって写真を撮るので、その間にすぐに追い越される、という、そういうことです。

そんな風に、この二人は常に僕の近くにいたので、会話がよく聞こえてきました。

そこでわかったのは、この二人の男女は、オーストラリア人ではないことと、そして、最近、あるいは今日、出会ったということです。

「こういう仕事をしているんだ」みたいなことを話して、「へえ、そうなんだ」と相槌を打ったり、「子どもの時は〜」なんて話をして、「ええ、意外だね」と笑ったりしていました。

僕が目の前の風景に圧倒されていた真っ只中、この男女は、完全に自分たちの世界に入っていました。

この美しい海を前にして、その海を見ずに、お互いの顔を見ていました。

写真を撮ったり、景色のことを話したりなどは、一切していませんでした。

へえ、と思いました。

これもこれで美しいな、と思いました。

シドニー、美しいじゃん、と思いました。


それから、崖沿いをひたすら歩いて違うビーチに行き、海沿いから内陸に向かって高級住宅街に入り、それから大きな公園に入りました。

広い芝生のコートを4分割して、たくさんの大の大人のチームが、ワイワイと男女混合の草サッカーをしていました。

これを見ている時も、シドニー市民の週末を垣間見るようで、嬉しかったです。

また、男性も女性も、みんな真剣な顔でプレーしていたので、見ていて面白かったです。

ただ、やはり、サッカーが1番人気のスポーツではないオーストラリアだけあって、みんな下手でしたね。

みんな身体がゴツいからか、動きがスローモーションに見えました。

僕がいたら、ヒュヒュイのヒョイヒョイ、点を量産していたでしょう。


それから、Google Mapsを見ながら、「ボンダイジャンクション」という市街地に入っていきました。

レストランがたくさん並んでいる場所があったので、そこを歩いていると、お腹がめちゃくちゃ減ってきました。

まだ夕方の5時半とかでしたが、日本時間にすると7時半です。

たくさん歩いて使ったエネルギーを補充するために、ここで飯にしよう、と決めました。


さて、どこで飯を食おうかな。

と思ったら、ああ、良い匂いがするな・・・。

って、あ、ここ、ラーメン屋か。

「Ichi-ban Boshi」とかいう、思いっきり日本のラーメン屋だわ。

そして、その近くにはダイソーかよ。

すげ、商品の説明とか、全部日本語なんだ。

日本語とか、誰が理解できんの、そんなの。

でも、そのくせ、めちゃくちゃ客入っているし。

すげえな、ダイソー

強引かよ。

んで、その次にあるのは寿司屋。

んで、次は、再び日本語ののれんがかかったラーメン屋。

それから中華料理屋。

その次はベトナム料理屋。

・・・。

ここはどこだー!

なんでシドニーにいんのに、他の国で食えるもんばっかり並んでんだよ!

せっかくなんだから、オーストラリアっぽいの食わせてくれよ!

バーガーの一つくらい食わせろよ!

あ、マクドナルドがある。

って、マックかよー!


仕方ないので、僕は、Arthur's Pizzaという場所に入りました。

分かっています、ピザはイタリアンです。決してオーストラリア料理ではありません。

でも、ピザ、いえ、ピッツァならオッケーです。

外国のピッツァなら、きっと、日本のピザよりもおいしいでしょう。


一人でイタリア料理屋に入るのは少し勇気がいりましたが、空腹のためにもと思い、足を踏み出して入りました。

日本でファミリーレストランに入る時みたいに、人差し指を立てて一人であることを伝えました。

「へろー!」と綺麗なイタリア人っぽい女性が声をかけてきました。

「ここに座って!」と、入り口付近の座席を指したので、そこに座りました。

入り口から左手の壁に背をかける感じで、向かい側の壁がカウンターになっています。

大きな釜で火が燃えているが見えました。

ほほう、ここは本格的なピッツァの店らしいぞ。

カウンターの向こうにいるおっちゃんも、かなりイタリア人っぽいし。

これは、期待できる。


メニューを見ると、色んな種類のピッツァがあります。

よく分からないので、地名がついている「ボンダイピッツァ」にする事にしました。

ボンダイビーチにボンダイジャンクション。今のところ、ボンダイには良いイメージしかありません。

「すいません」と、僕は手を上げて店員さんの注意を引きました。

すると、先ほどのイタリア人女性が笑顔でこちらに来ました。

「はい、なんでしょう?」

「ビールひとつと、ボンダイピッツァひとつ」

「ピッツァのサイズは?」

「あ、えっと・・・」

「ミディアム? それとも、ラージ?」

「ラージって、どれくらい大きいの?」

「ああ、あれくらい」

すると、イタリア人女性は、カウンターの上を指差しました。

あの、釜に入れる時にピッツァを載せる木製の皿があり、あれが、ミディアムとラージで分かれていました。

「あー、それじゃ・・・」

見た感じ、サイズは日本のデリバリーピザと同じようでした。

ミディアムでは少ない。ラージでは多い。

少し悩みましたが、「それじゃ、ミディアムで」と言いました。

が、店員さんはよく聞こえなかったようでした。

「え? ラージ?」

「んあ、えっと・・・」

「ラージ?」

「ミディアム・・・」

「ラージ?」

「・・・ラージで」

「オッケー!」

ラージ、と言った時の彼女の笑顔がすごかったので、僕が「ミディアム」と言った時は、聞こえないフリでもしたのかもしれません。

だとしたら、スゴいですね。

もうただの負けです。


しばらくして、ピッツァが運ばれてきました。

ああ、うまそう。

ピッツァとかトマトソースとか、本物にしか見えない。

とろっとろそうで、食欲をそそりまくり。

ただ、でけえ・・・。

アホみたいにでけえ・・・。

ラージ、失敗だったかも・・・。

これを一人で食うって、「この細いアジア人何者なん?」とか思われてんのかな。

まあ、それはいいや。

はむっ。

ムシャムシャ。

はっはー!

これはうまいわ。

これは、うまいわ。

これは、本物だわ。

こんなうまくて、ラージで足りんの? ってレベル。

って、え?

ラージ以上のサイズないの?

うわ、ないんだー。

ざんねーん。

次来た時、これ以上のサイズ頼めないとか、ざんねーん。


4分の3くらいは、そんな感じで楽しめましたが、そこからがキツくなりました。

ま、それでもおいしかったですけどね。

冷めたらアレになるデリバリーピザと違って、冷めてもとろっとろ感がおいしかったです。

そこで、例のイタリア人女性がやって来て、「水、いる?」と言ってきました。

え? と思いました。

外国では水は無料ではない、というのは有名です。

果たしてこれが、「サービスのフリして金をとる」パターンなのか、わかりませんでした。

「無理矢理ラージ」疑惑があった後ですから、なおさらそう思いました。

なので、僕は「えっと、無料?」と聞きました。

すると、彼女は笑って「もちろん」と元気よく言いました。

なんだ、俺の警戒のしすぎか。

「じゃあお願い」と僕も笑って言いました。

実際、完食する上で水があった方が助かりました。


食べている間、他のお客さんが来たりしていました。

お客さんが来るたびに、イタリア人女性店員は「あ〜、元気?」と話しかけたりしています。

そういった会話から考えると、ここは地元のリピーターが来る場所なんだな、と思いました。

地元の人は、普段オーストラリアの普通の料理を家で作るけど、たまにイタリア料理を食べようかな、みたいな時、ここに来るのかな、と。

そうなると、この辺りに、日本料理やらベトナム料理やら、オーストラリア人が普通食べないものが並ぶのも納得です。

よく考えてみたら、街を歩いているのも、ボンダイビーチに比べたら観光客っぽい人はあまりいませんでした。

ここは、地元の人がいる場所なのです。

そんな、普通の観光客が行かなそうなところに来れたことに、ラッキー、と思いました。

再び、自分がシドニー市民になったような気がして、楽しい気分になりました。


それから、僕はなんとかピザを平らげました。

最後の一口まで美味しかったです。

この素晴らしい味の感覚を舌に残しておきたかったため、最後に水は飲みませんでした。

すると、例の女性店員さんが近づいてきました。

「ピザ、どうだった?」と笑顔で聞いてきます。

「ああ、マジで、最高」と僕はモグモグしながら言いました。

「良かった。他にオーダーは何かある?」

グフっ、と僕は吹き出しそうになりました。

「いや、大丈夫」

アジア人の胃袋にはこれが精一杯でした。


お会計を済ませた後、僕はバスに乗ってホテルに向かいました。

バスの窓から外を覗くと、若干暗くなった後の街並みが綺麗でした。

商店街の感じが、店の一つ一つが日本とは全然違うので、外を見るだけでも楽しかったです。

中でも、オクスフォードストリートという道がかなり活気がありました。

美容室、パブ、レストラン、アーケードの小さな店には、どこも人が入っていました。

ああ、あのパブに入って、ビールでも飲みたいな、とか思いました。

明日以降の仕事で時間があったら入ってみようかな、と思いました。


ホテルに戻って、風呂に入りました。

バスタブの上にシャワーがある西欧風のやつでしたが、そのバスタブが、見たことのない大きな三角の形をしていて、しかも深さ30センチほどとかなり浅かったです。

最初は、シャワーを浴びるためのただの足場だと思っていましたが、それにしては広すぎです。

三角の各辺が2メートルくらいありますからね。

でも、風呂桶にしては浅すぎです。

ものは試し、栓を入れて水をためてみました。

そして、寝そべってみました。

あら。

あらら。

これは、良いわ。

三角形の頂点に頭を置いて、辺に沿って身体を寝かせると、身体が全部水に浸かりました。

膝をちょっとでも曲げたら、水から浮き出るような感じでした。

よく考えたら、身体をここまで平らにして風呂に入るのは、これが初めてでした。

普通、腰を曲げるんですが、今曲がっているのは首だけです。

すげえな、すげえな、と思いました。

すげえ変だけど、これもこれで気持ちいいぞ、と喜びました。


そして、ゆっくり浸かりながら、今日の出来事を振り返りました。

朝からめっちゃ歩いたな。

めっちゃ新しいものを見たな。

新しいものを食ったな。

あのチキン、あのピッツァ、たまんなかったな。

すげえなあ・・・。

今日一日、自分、シドニー市民だったなあ・・・。

すげえなあ・・・。

頭の中に、幸せ感が広がりました。


それから、ふと、「あのピタゴラスも、こういう三角形の風呂に入っていたから、あの三平方の定理を見つけられたのかな」と考えました。

そういえば、オーストラリアには、ギリシャからの移民が多いらしいし。

オーストラリアに来たギリシャ人が、こういう形の風呂を持ち込んだのかな。

ほほ、そうか。今俺は、あのピタゴラスと同じ風呂に入ってんだ。


すると、段々と、そのことで頭がいっぱいになりました。

ピタゴラス、本気でこれに入ってたの?」

ギリシャ人は、こういう形の風呂に入ってたの?」

「このホテルは、ギリシャ人がデザインしたの?」

それが事実かどうか気になりすぎたので、風呂を上がり、「ピタゴラス 風呂」で調べてみました。

すると、風呂で色々思いついたのは、浮力があることを確かめたアルキメデスで、三角形は何も関係ないことが分かりました。

しかも、アルキメデスが入っていた風呂は、絵によると、日本でもよく見る、あのバケツみたいな風呂桶だったようです。

自分の想像、何一つ合っていないな、と笑いました。


まあ、何にせよ。

明日から仕事だ。

今日は、ただのボーナスだ。

ここからが本番で、そのために俺はシドニーに来たんだ。

がんばるぞー・・・。

心地よい気分の頭が、深い眠りに落ちました。

 

ボンダイビーチ

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ボンダイの近くの公園

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ボンダイピッツァ
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