madajimaとの会話

たまたまここを訪れてくれた方を一笑い吹かせるために、赤の他人との「どうでもいい会話」や自分の「どうでもいい思考」を載せています。

銀座の恋活パーティに行ってきた その6

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面倒な人はあらすじ↓

銀座の恋活パーティで知り合い、一緒にご飯を食べに行ったバンダナの子は、実は恋活をしていなかったのではないか。

実はバンダナの子はネットワークビジネスをしていて、madajimaに商品とかを紹介しようとしているんじゃないか。

250人のキャンプイベントに誘われたが、それって、ネットワークビジネスに誘うためのよくある手口じゃないか。

そんな不安の中、madajimaは、バンダナの子と、彼女のフリーランスの知り合いと会うことになる。

 

僕はかつて一度、ネットワークビジネスに誘われたことがある。

高校サッカー部の先輩からだった。

一度二人で飲みに行き、それから、「たくさん稼いでいてすごい人」を紹介してもらうことになった。

後日、その人の住んでいる家に向かい、大した前触れもなく、ビジネスの話が始まる。

そこで、いかにも「たくさん稼いでいてすごそうな人」が、バケツとか雑巾とか持って来て、洗剤やボディーソープの紹介が始まり、そのギャップにビビったのを、よく覚えている。

 

ここでもそういうことが起きるのだろうか、と想像した。

紹介してくれる「フリーランスの人」の職業は、舞台監督だという。

とりあえず、その舞台監督の仕事の話を聞き、何か商品の紹介が始まったら、バンダナの子の方を向き、「俺は、君とビジネスじゃなくて、恋愛がしたかったんだけどな」と決め台詞を放ち、去る。

もう、これしかない。これしかないな。

 

仕事帰りに、有楽町でバンダナの子と待ち合わせた。

今日もバンダナをしていないが、やはり、かわいい。

本田翼の目を大きくし、純日本人にした感じで、身体もふわっとした感じなので、たまらない。

と、同時に、自分をなぐさめる。

銀座の恋活パーティでこんなかわいい子と偶然知り合い、そしてうまくいくなんて、そんなこと、起きるわけないんだって。

パーティに行く前にブログでそう書いていたことを思い出したりした。

 

地下のベンチに座って、バンダナの子と話し始める。

そこそこ大きな声で話しているからか、仕事帰りの人がこちらをチラリ、チラリと見てくる。

僕たちは良い感じのカップルにでも見えるのだろうか。

いや、それはないか。

それは、ないのかなー。

やめてくれよ、悲しくなるじゃねえか。

 

僕たちは、とにかく話した。

緊張していた前回と違い、自分の口から出て来たことを適当にしゃべっていたため、特に疲れなかった。

また、こうやって並んで座った方が喋りやすいな、と思ったりもした。

 

気づいたら1時間経っていた。

その間、バンダナの子は「ごめんね、私たちの前の人が長引いているみたいで」と言っていた。

ほお、先客ねえ。

会話を自然に楽しむ一方、僕の疑いはどんどん深まるばかりだった。

僕は、ほぼ間違いなく、ネットワークビジネスに誘われるんだろう。

もう恋活パーティとか、行かないわ。

だって、かわいい子は恋活していないんだもの。

ネットワークビジネスしているんだもの。

 

フリーランスの人から連絡が来て、その人がいるカフェへと向かった。

適当に飲み物を買い、席へと向かう。

かっこよくて、ガタイの良い、知的な感じの人だった。

丸メガネをかけ、若い起業家とかでよく見る感じの見た目の人である。

 

適当にあいさつをし、「仕事はどんな仕事?」と聞かれる。

経理とか法務とか人事の、システムディベロッパーです、と答える。

「なんか、これからどうするか、色々悩んでるみたいで」とバンダナの子が付け加える。

「へー」

フリーランスの人は、興味ありげな表情をする。

僕は、なんとなく悩んでいた仕事のことを話した。

 

まあ、今の会社だと、良い人に恵まれていて、楽しいし、やりがいもあるんですが、ここにいて自分のスキル向上に役に立つのか、って考えると、なんとなく疑問があって。

自分、アプリ作ったりしているんですけど、そこまで納得のいくものを作れているわけじゃなくて。

そっちの方に集中したいかなー、でも、今の収入と立場から飛び降りる勇気がなかなか出せなくて。

そこで、バンダナの子に会って、個人事業主として働くなんて、そんな道もあるんだなー、みたいな。

 

「よしっ! じゃあネットワークビジネスをやろう!」

そう言われるのを待った。と言うか、そう言ってもらいやすくなるように、言ったつもりだった。

以前にネットワークビジネスに誘われた時、自分が何をやったりしているとか、何をやりたいとか、そういう話をした後に、その文脈が全てぶち壊されて「よし、とりあえずネットワークビジネスで稼ごうぜ」と帰結したのを、強く覚えていた。

 

「あ、アプリ作ったりするの?」

え、あ、はい、そうですね。

「どんくらいインストールされてる?」

いやぁ、微々たるもんですね。Twitterとかやってるんですけど、全然マーケティングできてないですね。

「まあ、今は10万くらいFollowerがいないとね。あ、俺、舞台監督で、キャスティングとかもやるんだけど、やっぱ、選ぶ時はFollowerの数とかも参考にするよ」

あ、え、そういう感じなんですか、舞台監督って。いやあ、Follower、増やすのって気力が必要じゃないですか、全然ないですね、気力。

「継続するしかないよねえ。YouTubeのヒカキンさんだって、最初はずっと登録者少なかったし」

継続ですねえ。。。いやあ、すごく苦手ですよ、正直。って言うか、ヒカキンに「さん」をつけるんですね。

「はは、だってすごいじゃん。あと、同じ新潟出身ってのもあるかも」

あ、そうなんですか? 僕も新潟ですよ。

「えー! 新潟のどこらへん?」

 

良い人やん。

新潟出身者に悪い人はいない、という前提を除いても、良い人である。

僕のやっていることにしっかり興味を持っていて、ネットワークビジネスのネの字すら出てこない。

これからは「フリーランスの人」ではなく、「新潟さん」と呼ぶことにする。

 

話の流れで、僕は一つ聞いてみた。

そういえば、バンダナの子が、よく新潟さんに本を薦めてもらう、って言ってたんですけど、今の僕の話を聞いて、僕に薦めたい本ってなんかありますか?

新潟さんとバンダナの子が笑った。

「グイグイくるねー」と新潟さんは笑顔で言う。「なんかさ、madajimaくん、新潟の人っぽくないよね」と続ける。

「っていうか、あんまり日本人っぽくない」とバンダナの子も笑いながら言う。

まあ、宇宙人なので、と言ってみたが、それはスベった。

 

「うーん」と新潟さんは腕を組む。

「あれじゃないかな」と、僕が以前から読もうと思っていた本の名前を出した。

あー! それ、読もうと思っていたんですよね。立ち読みした雑誌で紹介されてて。

「あ、そうなの?」と新潟さんは少し驚く。

「私も読んだけど、すごく好きだよ」

ほお、まじか。

「それじゃあさ、新潟さんに読書日誌書きなよ。私、毎日送っているよ、メールで」

「良いじゃん」と新潟さんは軽く頷く。

「じゃあ後で日誌のテンプレート送るね」

 

そういう感じで、45分ほどでお開きになった。

駅にはバンダナの子と二人で向かい、別れ際、礼を言った。

「新潟さんに会わせてくれて、ありがとう。すごく良い人だね」

「でしょー?」

「さっきの本、早速Kindleで買って読み始めるわ」

「良いねー! それじゃ、読書日誌のテンプレート送るね!」

 

それから、僕の読書日誌生活が始まった。

バンダナの子もメールに入っていたため、毎日LINEでその読書の話もしていた。

新潟さんも、たまに一言だけ返信してくれていたりした。

 

そんな日々は忙しかったけれども、楽しかった。

夜に日誌を書き、寝て、朝起きるとバンダナの子からメッセージが来ている、みたいな日々だった。

本自体も面白かったし、斬新で、勉強になることがものすごく多かった。

 

もはや、銀座の恋活パーティのことなど、記憶の彼方にあった。

渋谷で100メートル歩いた後に「お店、まだ先ですか?」と怒り口調で言われたことも、大昔のことのように思えた。

バンダナの子は、僕の読書日誌を通して、僕のことをどんどんと知っているようだったし、そのおかげでどんどん打ち解けて、口調も自然にタメ口になっていった。

距離が近くなっていることを感じ、メッセージを受け取るたびに、僕はニヤニヤしていた。

 

そうして、僕は本を読み終えた。

この本との出会いに感謝したし、何より、バンダナの子が好きな本を、僕も好きになったのが、嬉しかった。

 

ここでふと、この本についてインターネットで検索して見た。

特に理由はない。ただ、この著者のバックグラウンドを見てみたかったのだ。

すると、目が点になる記事を見つけてしまった。

「この本は、ネットワークビジネスのバイブルになっています」

僕が薦められた本は、「金持ち父さん、貧乏父さん」だった。

 

え、やっぱりおれ、ネットワークビジネスに誘われてんじゃん。。。

 

続きます。

 

ネットワークビジネスってなんぞや? という人はこちらのまとめ記事を:

【マルチ商法まとめ】 友人とかに誘われたらコレ読んで(´;ω;`) - NAVER まとめ