madajimaとの会話

たまたまここを訪れてくれた方を一笑い吹かせるために、赤の他人との「どうでもいい会話」や自分の「どうでもいい思考」を載せています。

ビデオテープ

「ヒトの記憶ってのは、ビデオテープみたいなものだ」

そう言ったのは、小学校1年生の時の担任、佐藤先生だ。先生は、チョークで黒板に脳みその形を描いた。

「この中にどんどん情報が入っていくんだ。君たちはまだこの中にちょっとしか情報が入っていないけど、俺たちみたいな大人になると、情報がどんどんたまっていって」

佐藤先生は、チョークを横にして、脳みその中に斜線をまんべんなく引いた。

「新しい情報が入りきらなくなるから、代わりに何かを削除しなくちゃいけなくなるんだ」

大人ってすげえな、脳みそってすげえな。6歳の僕は、口を開けてその話を聞いていた。

 

それから20年ほど経ち、僕もそこそこ大人になって、色々忘れて来た。

そして最近、「うっわ、こんな辛いこと、一生忘れないだろうな」ということまで、忘れるようになって来た。

やはりそれは、打ち込んでいるものが増えたからだと思う。

英語とか、アプリ制作とか、会社の中の責任のある仕事とか、いろんなものに熱中するようになって来た。

ああ、こうやって、ビデオテープの中のデータは書き換えられていくんだな、と感じた。

これが大人になるということなのか。

 

と、いうことで、自分のビデオテープに入れる情報を、最近は選ぶようになった。

 

例えば、ネットやテレビでニュースとか見なくなった。Yahoo!のヘッドラインとかも見なくなった。

そういう膨大な情報のせいで、僕の大切なビデオテープのデータが書き換えられるのが嫌だったからである。

一生会いもしない人間の根も葉もないゴシップネタや、政界、経済界の無駄な不安の煽りよりも、友達や家族と顔を合わせて話した時の、仕事がどういう感じか、とか、どういうことで悩んでいる、とか、そういうことの方を大事に覚えておきたい、と思っている。

 

話はガラっと変わるが、先週のデートは、そこそこうまくいった。

もちろん、恋愛下手な僕のことだから、失敗ばかりだった。

例えば、喉が乾いたので屋台でレモネードジュースを買ったら、アホみたいに甘くてぶっ倒れそうになった。

あと、高いビルの展望台で夜景を見ながら、「ねえ、付き合わない?」と言うつもりだったのに、「うわ、超キレイだなー、PS4のゲームみたい」とつい口から出てしまい、ロマンチックなムードが一切無くなったりした。

それでも、帰り道に「このままではいかん!」と思った。

やはり、「君と付き合いたいんだよ」という意思を言葉で言いたかったので、必死に勇気を出した。

そして出てきた言葉は、「実は今日、君と手をつなぐつもりだったんだけど」だった。

そしたら、彼女は少し驚き、照れながら手を差し出してくれた。

手をつないだまま歩いて電車に乗り、次のデートの約束をし、最後にハグをして別れ、めでたしめでたし、幸せな一日となりました。

 

あ、すいません、こんな話でビデオテープの容量を取ってしまい、申し訳ないです。