madajimaとの会話

たまたまここを訪れてくれた方を一笑い吹かせるために、赤の他人との「どうでもいい会話」や自分の「どうでもいい思考」を載せています。

キザなセリフ

元々は冗談だった。冗談で、キザな、というか、かっこいいことを言っていたけど、
いつの間にか、冗談ではなく、普通のトーンで話すようになった。
デザインウィークという展示会に、友達と行っていたときだ。
月面探査機の操作体験をやっていた。仮想操作ということで、実際の操作時のように、
仮想月面が見えないように背に向け、ロボットに付けられたカメラ映像だけをたよりに
動かしていたが、小さい女の子が急に近づいてきて、
「もっと右! そう! まっすぐ!」と元気に指示を出し始めた。
操作中の友達が微笑みながらその指示に従っていたとき、僕は女の子に向かい、
「君は、月の上のウサギさんだね」と言った。
すると、女の子はぴゅんと駆け逃げていってしまった。それこそ、ウサギのように。
ある日、オフィスで先輩同士が「彼女にプレゼントで、どんな宝石いいっすかね」
と相談していた。予算はどんくらいだの、彼女はどういう人だの、話している。
前回のだじゃれの一件後、自分のことが多少理解されてきたと思った僕は、会話に入り
「先輩の心の中にある宝石をちょっとでもあげたら、誰でも喜びますよ」と言った。
「あ、うん」とだけ先輩は言う。「え?」と、聞かなかったことにしようともする。
僕は、ぴゅんと駆け逃げたくなった。