madajimaとの会話

たまたまここを訪れてくれた方を一笑い吹かせるために、赤の他人との「どうでもいい会話」や自分の「どうでもいい思考」を載せています。

銀座の恋活パーティに行ってきた その9

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面倒な人はあらすじ↓

銀座の恋活パーティで知り合ったかわいいバンダナの子に、250人参加のキャンプに誘われたが、きっぱりと断ったmadajima。

初めて会う人たちに、あはは、えへへ、と1日中愛想笑いをして、「バンダナの子の友達」として良く振る舞うのが、不可能と感じたからである。

とはいえ、『バンダナの子と時間を過ごせるわけだし、行けばよかったかな、いや、行かなくてよかったのかな』と悶々としていた。

それが、madajimaの、madajimaたる所以である。

そんな中、新たに誘われた『新潟の師匠』さん主催の経済塾と、バンダナの子主催の読書会に参加することになった。

madajimaの「悶々」が「ルンルン」に変わる日は、果たして来るのだろうか?

 

月一回の経済塾が開催される、火曜日になった。

一体、経済塾では、どんなことが教えられるのだろうか。

一体、どんな雰囲気なんだろうか。

講師の『新潟の師匠』さんは、一体どんな人なんだろうか。

僕は、そういうところばかりを考えていた。

だが、それ以外のことを考えなくてはならなくなった。

 

バンダナの子の、友達である。

待ち合わせ場所で会ってすぐ、「経済塾の開場まで時間があるから、友達紹介するね〜」と言われた。

あ、まじで? とだけ言った。焦ったそぶりを見せないように。

また、「講義形式じゃなくて、グループディスカッションとかあるから、事前に知り合っておいた方がいいでしょ」とも言った。

お、まじで? とだけ言った。焦ったそぶりを見せないように。

 

経済塾が行われる場所の前まで行くと、若い男女数人がたむろしていた。

バンダナの子は、彼らに駆け寄ると、女友達に抱きついたり、男友達の頭を叩いたりしている。

ああ、いいなあ。

とか、思ったりなどしていない。

僕も抱きつかれたいなあ、叩かれたいなあ。

とも、思っていない。

逮捕されたいなあ。

僕が思っているのは、それだけである。

 

冗談は置いておき、彼らは本当に仲がいいのだな、ということはすぐにわかった。

聞くと、皆、地元の高専の同級生だという。

おお、それは、それは。

同級生とそこまで親密とは。

すると、男友達の方が、僕の目をじっと見つめた後、僕に腕を回してきた。

そして、何も言ってこなかった。

そのまま10秒ほど経った後、「ちょっと、背が低いんだから、ちゃんとmadajimaの肩に届いてないよ」とバンダナの子が茶々を入れた。

「届いているわ!」と、その男友達がツッコミを入れる。

 

こいつ、良い奴だな、とすぐに思った。

人懐っこい性格と、あと顔つきが、ソフトバンク・ホークスの川崎宗則にやたら似ているので、彼のことをムネリンと呼ぶことにする。

おそらく、ムネリンは、バンダナの子から「madajimaは大人数が苦手、つまり若干の人見知り」みたいなことを事前に聞いていて、僕が居やすくなるように、わざと馴れ馴れしくしている感じがした。

自然にやっている感じじゃあないな、と。

その優しさに、少し感動してしまった。

ムネリン、お前、男前だな。

と、つい口から出てしまったほどだ。

ムネリンは「知ってる」と答えた。

 

さて、経済塾が開場したので、1500円を払って会議室的な場所に入った。

一番乗りに近かったため、バンダナの子とムネリンが、一番前の一番左の方の席をとった。

それから、バンダナの子に連れられ、『新潟の師匠』に挨拶しに行くことになった。

『新潟の師匠』さんは、適当に挨拶を交わしたが、愛想笑いをするでもない、淡々とした、自信にみなぎった人だな、という印象がした。

挨拶を終えると、僕の後ろには、『新潟の師匠』に挨拶をする人たちの列ができていることに気づいた。

なんなんだ、これ。

なんで、挨拶の列ができてるの。

そんなにすげえ人なのかよ。

なんとなく、違和感を抱いた。

 

僕とバンダナの子は、先ほどとった、一番前の一番左の席に戻った。

3人がけのテーブルで、隣はムネリン、右には誰も知らないおっさんだ。

バンダナの子と、女友達はすぐ後ろに座っている。

講義が始まるまで、ムネリンが次々と笑わせてくるので、気が楽だった。

 

『新潟の師匠』の講義が始まった。

経済塾を始めたきっかけだったり、自身の生まれ育ちだったり、ドローンの動画撮影会社の経営をやっているという近況だったり、まずはそういうところを話した。

そういったことを話しながらも、聞いている人たちがつまらなくならないよう、笑いをどんどん入れてくる。

また、経済塾なので、今の仕事や、ビジネスの為になるようなことを挟んでくる。

 

そんな感じで、講義は至って普通である。

新潟さんの師匠である、『新潟の師匠』の人となりを知ることができて、そこそこ楽しい。

それはいい。

それはいいんだが。

それを聞いている人たち、会議室満杯に入っている50人全員の様子が、どうもおかしい。

だって。。。

ちょっとした笑いなのに、皆爆笑しすぎでしょ。。。

ちょっとした知恵なのに、皆ウンウン頷きすぎでしょ。。。

「アーーソッカーー」ってそんな熱を持って言わないでしょ。。。

なにそのオーバーリアクション。。。

気味悪いな、これ。。。

変な宗教団体の教祖が教えをさとす時って、こんな感じなのだろうか。

変な政治団体が、決起集会を起こす時って、こんな感じなのだろうか。

 

ただ、救いだったのは、『新潟の師匠』に、教祖っぽい雰囲気というか、リーダーっぽい雰囲気というか、民衆を煽動するような感じが一切なかったことだ。

「ああしろ」「こうしろ」といった口調ではない。

どちらかといえば、あっけらかんと、適当な感じ、冷めた感じで話していた。

ひたすら異常なのは、それに反比例するような、聞いている人たちの熱である。

一番左にいるので、横目で一人一人の表情を見てみると、『新潟の師匠』の話を、一文字でも聞き逃すまいと集中して聞いているようである。

そこまでして聞かなくてもよくないか、とツッコミを入れたくなってしまう。

肝心のバンダナの子はというと、後ろに座っているので表情はわからなかったが、リアクションを聞く限り、いつものリラックスした感じで、声をあげて笑ったりしていた。

俺の冗談にはあまり声を出して笑ったりしないのに、これには笑うのか、と思うと、悲しくなった。

お、俺も、笑いのセンスで負けて、い、いないんじゃないか。

 

ただ、『新潟の師匠』の話がうまいのは確かだった。

講義の進め方も、まずは論点についてグループディスカッションで話し合い、それを共有、発表してもらって、それを基に『新潟の師匠』が話をする感じだった。

このグループディスカッションは、10〜15分ほどに一回は挟まれて、聞くだけではなく、自分で考えなくてはならないので、疲れることはなく、むしろ楽しかった。

へえ、こういう形の講義もあるんだな、と勉強になった。

また、「ポケモンで、最後の方でピカチュウがいらなくなったように、あなたも会社からいらなくなるかもしれません」みたいに、身近な例えで説明するのも面白かった。

確かに、ポケモンならみんな知ってるよな、と、興味深かった。

 

2時間の講義が終わり、『新潟の師匠』に挨拶をする列が再びできていたのを横目で見ながら、外に出た。

ここで、銀座の恋活パーティでバンダナの子と一緒にいた、「バンダナじゃない子」と再会した。

いや、「バンダナじゃない子」は呼びづらいな。

まさか、再び会うとは思わなかったので、パーティの時に名前をつけなかった僕が悪いのだが、「バンダナじゃない子」はちょっとやめておこう。

その子の見た目は、榮倉奈々の背を低くし、ぽっちゃりさせた感じなので、「榮倉の子」と呼ぶことにする。

ほら、「バンダナの子」と名前の一貫性を持たせるためにね。


榮倉の子とは、恋活パーティからは、約1ヶ月が経っていて、なんとなく感慨深かった。

お互い「久しぶりー!」と手を振って、なんだか女子高生みたいだった。

そして、なんとなく、あの時よりも可愛くなっていた気がした。

あの時よりも、優しそうな雰囲気が、にじみ出ている。

初対面と、2回目の差はでかいのだな。

なんだかいいね、こういうの。

だが、ここでも、アレが来た。

違和感である。

バンダナじゃない子が連れて歩いていたのは、バンダナじゃない子と縁が無さそうな、鼻毛がボーボー出ていて口をあんぐり開けた、変な男だったのだ。

え? なんで?

もしかして、その人が、バンダナの子で言う、俺的存在なの?

も、もしかして、その人、あの銀座の恋活パーティで会った人?

こ、こえーわ。

違和感だわ。

 

帰り道、駅までみんなで歩いていた。

僕は、前回の「キャンプ前夜会」とは違い、あまり愛想笑いはしていなかった。

それは、比較的少人数だったおかげもあるかもしれないし、あるいはムネリンのおかげかもしれない。

すげえなあ、ムネリン。

さすが、ムネリンは大リーグに行っても、あちらの選手たちとめちゃくちゃ仲良くしていて、米メディアにも取り上げられていただけのことはある。

あ、それは、本物のムネリン、川崎宗則のことか。

 

そんな冗談は置いておき、みんなから、再び背の低さをいじられているムネリンに、なんとなく、身長を聞いてみた時だった。

すると、アレが来た。

違和感である。

 

ムネリンは「164」と小さい声で、うつむきながら言った。

その数字に、僕はピーンときた。

そして、僕はそこから、3センチを引いてみた。

すると、なんと。

バンダナの子の身長と一致したのだ。

(ちなみに、銀座のパーティの時に168センチと書いたが、後ほどそれが聞き間違いで、実は161センチだったことが判明している)

身長がピッタシ164センチの男は、そう多くはいない。

ってことは。

ってことは、恋活パーティでバンダナの子が言っていた「身長が私より3センチしか高くない元彼」って、ムネリンのことじゃね?

え? いや、確かに、ムネリンは男前だけれども、それは、マジか。

仲良いな、それにしては。

元彼にしては、仲良いな。

んー! 別に、ショックとか受けてない、全然。

え? だって、ムネリンのことは、逮捕とかしてないよね?

あー、別に、逮捕してたとしても、いいよ、別に。

ぶっちゃけ、なんとも思っていない。

ムネリン、男前だし。

逮捕されてても、別に、いいよ。

そういうの、気にしないから。

ただ、違和感だわ。

 

いや、最後のは置いておき、っていうか、さっきから色々置いておいてばかりだが、経済塾は違和感が多く残りながら、終わった。

勉強になることがあったし、ムネリンと仲良くなったし、榮倉の子と再会したし、その他のバンダナの子の友人と知り合えたが、何かがおかしい。

うまく説明できないが、何かがおかしい気がする。

 

次は、バンダナの子主催の、読書会である。

 

続きます。

銀座の恋活パーティに行ってきた その8

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銀座の恋活パーティには150人もの大人数が集まり、そのおかげでバンダナの子という素晴らしい女性を見つけられたのだが、そのバンダナの子に誘われた、250人参加のキャンプには行こうかは迷っている、madajima。

なぜなら、大人数が嫌いだから。

ちなみに、「150人は大人数ではなく、250人は大人数である」ということを言いたいわけではない。恋活パーティなら目的がハッキリしていて良いが、キャンプはようわからんので嫌だ、という話である。

そんなキャンプも、知り合いが多くなれば行きなくなるのかも、楽しいかも、ということで、まずは「キャンプ前夜会」なるものに参加し、それから決めることにした。

madajimaの決断や、いかに。

 

仕事帰り、僕たちは東京駅で待ち合わせた。

雨が降った後で、空気が澄んでいる。

また、バンダナの子とは、電話はしたものの、新潟さんと会って以来、10日ほど会っていなかったので、ちょっとドキドキしていた。

 

丸の内口の駅前広場で会うと、少し感慨深さすらあった。

やっぱり、会うと嬉しい。

やっぱり、かわいい。

また、電話で、ネットワークビジネスをやっていないかハッキリ聞いたおかげで、本音をぶつけたおかげで、僕は、互いの距離が縮まった気がしていた。

言い方がよくわからないが、とにかく、なんだか二人で並んで歩くのが、こそばゆかった。

 

「キャンプ前夜会」開催場所の新丸の内ビルに向かった。

7階までエレベーターで行けば良いものを、なぜかエスカレーターをひたすら上っていった。

店を見ながら、バンダナの子が「もう、クリスマス商戦が始まっているね。クリスマスまであと2ヶ月くらいあるのに」

そうか、もう、クリスマスなのか、としみじみ思う。

恋人の季節か、と言おうか迷ったが、やめた。

 

すでに着いていたのはキャンプ前夜会の開催者だけで、その人がいたのは、おしゃれなレストランが並ぶフロアの、通路だった。

レストランで頼み、テイクアウトで持って行くシステムのようだ。

 

僕たちは、食べ物と飲み物を頼むため、二人でレストランのレジカウンターの列に並んだ。

祝日前であるためか、仕事帰りのおしゃれなカップル、あるいはおしゃれなカップルになるかもしれない男女二人が、数多くいた。

確かにここは、照明が暗めで、夜景が綺麗に見え、これ以上の演出は望めないような、素敵な場所だ。

バンダナの子もそれを意識したのか、若干恥ずかしそう、というかで、目を合わせようとしなく、珍しく口数も少なかった。

カップルに見られたくないのかな、と一瞬ネガティブになりそうだったが、なんとなく、それは違う気がした。だったら、もっとイライラした感じで、ぶっきらぼうにするだろう、と。

 

そんな面倒くさいことをぐちゃぐちゃ考えず、僕たちがカップルになり、ここに戻って来ることはあるのかな。

僕が、明日のキャンプに行けば、カップルになる可能性は高くなるのだろうか。

明日のキャンプに行かなければ、カップルになる可能性は低くなるのだろうか。

会話がない時は、そんなことを考えてしまい、緊張して、僕の口数も少なくなった。

 

飲み物と食べ物を取って来ると、僕たちがいる通路のテーブルに人が集まり始めていた。若い人たちばかりである。

軽く自己紹介をし合いながら、「明日のキャンプ、行くんですか?」と聞かれた。

バンダナの子がすかさず、「まだ決めてないんだよー! 今日のキャンプ前夜会で決めるんだって!」と言う。

うわ、なにそれ、すげえ困る。

それでキャンプに行かないことにしたら、『お前らとキャンプとか、つまらなそうだから行くのやめたわ』ってことになるじゃん。

「大人数が苦手なんだって!」とも言うので、さらに困る。他の人たちも反応に困っている。

それから、参加者の人たちが気を使って話しかけてくれたり、昨年のキャンプの写真を見せてきたりするのが、逆にツラかった。

 

 

その一方、バンダナの子と、その女友達の会話を聞くと、色々と参考になった。

 

「そういえば、バンダナの子、髪めちゃくちゃ短くしたねー。失恋?」

「それ、めっちゃ言われるんだけどね、全然ないよ、そういうの」

「えー、かわいいのに、もったいないね」

「もー、華の20代前半も、もうすぐで終わりだよー」

「男性陣、聞きましたかー? 放っておいていいんですかー? こんなかわいい子を」

 

^^;;

 

「バンダナの子のタイプはどんな人? 新潟さんみたいな?」

「新潟さんは、もう雲の上の存在っていうか、なんかすごすぎて、そういう感じじゃないかな」

「でも、バンダナの子的に、一番かっこいいのが新潟さんなんでしょ?」

「見た目だけで『あ、かっこいい』って思ったのは、新潟さんくらいかも。他の人は、内面を見て、素敵だな、って思ったりするけど」

 

^^;;

 

どちらの会話も、話した後に僕の方をほんのちらっと見て、恥ずかしそうに笑みを浮かべていたのが印象的だった。

僕も、表情を悟られたくないため、笑顔を作って、気まずそうに下を向いていた。

 

ただ、こういった会話の中で、僕の中でハッキリしたことがいくつかある。

バンダナの子が銀座の恋活パーティにいたのは、ネットワークビジネスとかそういう目的ではなく、恋活目的だった、ということ。

バンダナの子は、パーティでこそ、僕の外見にさほど興味を持たなかったが、会って話したり、僕の読書日誌を読んだりして、内面知るうちに「いい人」くらいに昇格していること。

新潟さんのように雲の上にいない僕は、一応彼氏候補に入っていること。

 

ホッとした。

やっぱり、共通の友人ってのは大事だね。こういう会話を聞けるからね。

間接的に、色々知れるからね。

こういう、共通の友人を作るためにも、キャンプ会には行った方が良いんだろうね。

 

そろそろみんな会話がなくなり、お開きかなー、くらいのタイミングで、初参加の人たちが順々に「明日キャンプに行く?」と聞かれていた。

皆、「行きます」と威勢よく首を縦に振っていた。

そして、僕の番である。

「madajima君は、明日キャンプに行くの?」と、隣の男性が聞いてきた。

 

あはは、楽しんでください。

僕は、迷わずそう即答した。

「え、何その、遠回しな」とバンダナの子が笑って突っ込む一方、聞いてきたその人の笑顔が消え、表情がサーッとなるのがわかった。

『え? 楽しんでるっぽかったけど違ったの?』とでも言いたそうだった。

『大人数が苦手だから、精一杯気を使ってあげたのに、なんなの?』という怒りもちらっとだけ見えた。

そういったセリフが言いたいのを堪えながら、「え、なんで?」と聞いてくれた。

 

いやー、せっかくバンダナの子に誘ってもらって悪いんですけど、今日、かなりつまらなかったですわ。

大人数がどうとか、っていうより、こういうね、気を使われた内容のないような会話は、かったるいんですわ。

共通の趣味とか持っている訳でもない、たまたま初めて会ったランダムの人との会話とか、疲れるじゃないですか。

やんわりと話すしかないじゃないですか。

だから、話続かないし。

そういう、知らない人とキャンプファイヤーとか、線香花火とか、飲み食いとか、楽しいと思いますか?

いや、楽しくないですよ。

少なくとも、僕にとっては、ですが。

 

とは、もちろん言わなかった。

そう言いたいのをこらえ、いやー、すいません、と言って、愛想笑いをした。

隣の男性は、ショックと怒りが混ざったような表情をして、下を向いた。

 

キャンプ前夜会は、誰のせいかわからないが、いや、きっと僕のせいなのだが、微妙な空気の中終了し、帰り道、僕とバンダナの子で駅に向かった。

「なんでキャンプ行かないん?」と聞いてきた。

んー、よくわかんね。とりあえず、絶対に行きたくないのは確か。

 

バンダナの子は、最後まで、キャンプに行くよう僕にプレッシャーをかけていたが、さすがに諦めたようだった。

だが、ショックや怒りはあまり無いようで、のんびりとしている感じすらある。

 

「あーあ、そっかあ。せっかくこのキャンプで紹介したい人、いっぱいいたんだけどな」

まあ、一気には会いたくないけど、少しずつ、会ってみたいなあ、的なね。

「こういう飲み会とかじゃなかったら、どういうのに誘ったらいい?」

どういうのがあるの?

「来週の火曜日は、経済塾があるよ。新潟さんの師匠の、『新潟の師匠』さん」

ああ、『新潟の師匠』さんって、この前新潟さんと話した時にちょっと出てきた人? 経済塾なんてやってんの?

「絶対面白いと思うよ。あと、あたし主催の読書会」

なるほどねー。読書日誌を、集まって話し合うバージョンね。それは、何人くらい?

「今日よりも少ないよ。多くて8人とか? ほんの3人だけとかもあるし」

ほほー、なるほどね。じゃあ、それに行こうかな。

「オッケー! その前に、ちゃんと読書日誌再開してね。急に止まっちゃってるから」

せやねー。ネットワークビジネスを疑って、全然書けなくなっちゃったからね。

「ちょっと、新潟さんに謝った方がいいよ」

それはいやだ!

 

そう言って、最後はお互い笑顔で別れた。 

が、僕は電車に乗った後、この、キャンプに行かないという自分の決断について考えていた。

 

ワイワイ騒ぐのが大好きなバンダナの子のために、行くべきだったんじゃないか。

いくら自分が行きたくないからとはいえ、好きな子の為には行くべきだったんじゃないか。

 

いや、待てよ。

俺は今、バンダナの子が好きなのか?

好きだったら、いくら愛想笑いが嫌いでも、キャンプ行くんじゃね?

ちなみに、付き合ったとしても、結局、わけわからん人たちと、あはは、えへへ、と愛想よく笑い続けなきゃいけないのか?

それを、自分は耐えられるのか?

 

知らね。

ってか、今気にすることでもないのか。

でも、気になっちゃうわ、考えちゃうわ。。。

 

心の中でそんな押し問答を繰り返しながら、あっという間に週末が過ぎた。

バンダナの子は好きだが、「愛想笑いコミュニティ」は嫌い。

なんとかならんものか。

僕は迷いを持ったまま、火曜日の経済塾と、水曜日の読書会に足を運んだ。

 

続きます。